2017年12月7日木曜日

「丸の内も満室」 東京のオフィス、空室不足続く

東京のオフィス不足が続いている。仲介大手の三鬼商事(東京・中央)が7日発表した都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の11月末時点の空室率は3.03%。10月とほぼ同水準で、08年3月以来の3%割れが目前だ。好業績を背景とする企業のオフィス拡張の動きが根強いうえ、「働き方改革」も需要拡大につながっている。
今年1月に完成した大手町パークビルディング(東京・千代田)もほぼ満室だ
今年1月に完成した大手町パークビルディング(東京・千代田)もほぼ満室だ
 「丸の内の主要ビルはほぼ満室」。不動産サービス大手JLL(東京・千代田)の赤城威志氏はこう指摘する。東京駅前の丸の内ビルディング(東京・千代田)など主力ビルは空室がほとんどない。1月に完成した大手町パークビルディング(同)も大手弁護士事務所の入居が決まり、ほとんど埋まった。
 丸の内以外も空室が不足している。ヤフーの本社がある東京ガーデンテラス紀尾井町(東京・千代田)は入居を希望する企業が多いが、空きがないという。日本橋三井タワー(東京・中央)など日本橋エリアでも満室の大型ビルが目立つ。新宿や渋谷も主要ビルに空室がほとんどない状況だ。
 業績拡大に伴って従業員を増やした企業がオフィスを広げている一方、今年は大型ビルの供給が限られた。今年前半には「年後半には上昇が止まる」との見方も多かった都心5区の募集賃料は、空室不足を背景に11月まで47カ月連続で上昇。3.3平方メートル当たり1万9064円と10月から31円上がった。
 最近は生産性向上など「働き方改革」をにらんで大型ビルに本社を移す企業も多い。
 ソフトウエア開発のセゾン情報システムズは11月、東京・池袋などのビルから赤坂インターシティAIR(東京・港)に移転した。このビルは1フロアが約2600平方メートルと広い。固定席のないフリーアドレス制を導入したほか、オフィス内に階段も設けて異なるフロアに移動しやすくした。社員同士の交流を促進して仕事のアイデア醸成などにつなげる狙いだ。
 面積当たりの賃料は移転前より上昇したが「人材育成などに必要な投資と判断した」(経営推進部の豊田あかね担当部長)。今春に住友不動産麻布十番ビル(東京・港)に移転した服飾雑貨大手、サマンサタバサジャパンリミテッドが社内に「すし屋」の設備を設けるなど、広いビルを借りて社員の士気が上がりやすいオフィスをつくる企業も増え始めている。
 18年は東京都心部で大型ビルが相次ぎ完成するが、入居企業が順調に決まっている例が目立つ。現状では「空室が少なく賃料が上昇する傾向は当面変わらない」(三幸エステートの今関豊和氏)との見方が多い。

2017年12月6日水曜日

ミサワホームが宿泊施設参入 京都にホテル開業

ミサワホームは宿泊施設事業に参入する。築33年のマンションを改築し、12月中にホテルとしての運営を始める。集合住宅を所有する不動産オーナーに対し、建物を宿泊施設にして再活用することを提案していく。2018年6月に施行される住宅宿泊事業法(民泊法)に備え、自社グループが保有する不動産も宿泊施設として対応できるようにする。
 不動産オーナーから建物を一括して借り上げ、宿泊施設にする。ミサワホームが企画から施工、運営までを担う。ホテル従業員の管理などは社外の運営会社に委託する。
 第1弾として京都・嵐山に宿泊施設を開業する。鉄筋コンクリート造の3階建ての集合住宅を約6カ月かけて改築した。1階部分にフロントを造ったほか、エレベーターを新設した。部屋数を約半分に減らし、1部屋あたりの大きさを広げて3~4人での宿泊客の需要を取り込む。民泊仲介サイト上で集客し、民泊需要も見込む。
 ミサワホームは1987年から05年にかけて、関連会社が全国で約10カ所のホテル施設を運営・管理していた。だが経営が悪化し、リゾート事業からは完全撤退した。国内の住宅市場が縮小傾向にあるなか、不動産オーナーの収益源の確保のため再参入を決めた。
 今後は子会社が保有する約10棟200戸の集合住宅物件のうち、80戸を民泊施設などにして自社でも宿泊事業を強化する。入居者とは長期賃貸契約を結ばずに、マンスリー契約に切り替えることで、民泊法施行後柔軟に対応できるように準備を進める。

2017年12月4日月曜日

ハウスマート マンション購入か賃貸をAIが指南

スマートフォン(スマホ)を通じて不動産売買を仲介するハウスマート(東京・渋谷、針山昌幸社長)はマンションの購入と賃貸のどちらが得かを人工知能(AI)が分析するサービスを始める。AIが35年先までの物件価格を予測し、住宅ローン金利やマンションの管理費・税金などを考慮し、総費用や売却価格などを算出する。
AIがマンションの将来価格を予測する(開発中の画面イメージ)
AIがマンションの将来価格を予測する(開発中の画面イメージ)
 2018年1月にも中古マンション売買仲介サービス「カウル」に新機能「カウル鑑定」を搭載する。料金は無料。過去から現在までの物件の売買履歴データを独自のAIのアルゴリズムで解析し、経年での値下がりを推定する。
 同社によると、住宅購入を検討する人の半数以上(56%)が将来の売却価格などの資産性を重視するという。しかし個人が将来の物件価格を正確に予測するのは難しい。立地や価格は希望に合っていても、金利や管理費なども含めて総合的に賃貸と購入のどちらが経済的かを判断するのは困難だった。

2017年12月3日日曜日

フラット35金利、2ヵ月ぶりに下落

独)住宅金融支援機構は1日、取扱金融機関が提供する「フラット35」(買取型)の12月の適用金利を発表した。
 借入期間21年以上(融資率9割以下)の金利は、年1.340%(前月比0.030%下落)~1.990%(同変動なし)。取扱金融機関が提供する金利で最も多い金利(最頻金利)は、年1.340%(同0.030%下落)で2ヵ月ぶりの下落。
 借入期間が20年以下(融資率9割以下)の金利は、年1.270%(同0.030%下落)~1.920%(同変動なし)。最頻金利は年1.270%(同0.030%下落)と、2ヵ月ぶりの下落。
 また、フラット50の金利は、融資率9割以下の場合が年1.760~2.260%、9割超の場合が年2.200~2.700%。

2017年12月2日土曜日

東京・豊洲の都市計画が決定/東急不動産他

東急不動産(株)、(株)NIPPO、大成有楽不動産(株)は11月30日、東京都江東区豊洲五丁目で計画中の「(仮称)豊洲地区1-1街区開発計画」の都市計画が決定したと発表。
 同計画では、東京メトロ有楽町線「豊洲」駅徒歩4分という交通利便性・水辺に隣接する良好な環境を生かし、うるおいとにぎわいのある水辺のライフスタイル創出を目指す。
 敷地面積約2万4,300平方メートルに、住宅棟(延床面積約14万5,000平方メートル、地上50階地下1階建て、約1,230戸)、生活利便施設棟(延床面積約1,600平方メートル、地上2階建て)、保育所棟(延床面積約1,400平方メートル、地上2階建て)を建設。入居者だけでなく、地域住民の生活環境向上に貢献する。
 豊洲駅から水辺に至る導入空間として、広場機能を備えたプロムナードの整備をはじめ、水域や公園と連続する多様なオープンスペースを創出。地区全体で大規模な緑化を図るとともに、オープンスペースではエリアマネジメント活動も実施。入居者と地域住民が交流できるまちづくりを推進していく。
 竣工は2021年度の予定。

2017年12月1日金曜日

川崎の大型SC、2度目の大規模リニューアル

リニューアル後の「ルーファ広場」イメージ
 三井不動産(株)は30日、商業施設「三井ショッピングパーク ラゾーナ川崎プラザ」(川崎市幸区)の 大規模リニューアル実施を発表した。
 同施設は、JR線「川崎」駅に直結。敷地面積約7万2,000平方メートル、延床面積約17万2,000平方メートル。2006年9月に開業し、今回のリニューアルは、12年以来2度目で、全店の約3割以上にあたる100店舗超が新規・改装オープンする。新規店舗の中には、関東初やショッピングモール初など、注目度の高い店舗も出店する予定。
 また、「1日ゆっくり過ごせる施設」を目指し、駅前広場「ルーファ広場」も改装する。同広場は、駅への広小路として近隣住民の方の生活導線となっていたが、人工芝を敷設し、人々が集う空間に生まれ変わる。座ったり、寝そべったりしてくつろげる新たなイベントも実施していく。
 リニューアルオープンは2018年春の予定。

2017年11月28日火曜日

不動産投資「ネットで手軽に」 個人マネー受け皿に

 個人の資金をインターネットで集め、不動産に投資する動きが広がっている。運用会社が小口資金を募るクラウドファンディング(CF)の手法を使い、1口1万円などと募集。低金利が続くなか、比較的高い利回りを期待する個人投資家の関心をひき付けている。運用会社はネットを活用することで資金調達手段を多様化する狙いがある。
 不動産運用のケネディクスは2018年春にも、CFの手法で個人から集めた資金を基にオフィスや住宅への投資を始める。投資物件の家賃収入を配当として個人に還元。利回りは年2~3%を想定している。
 1~2年といった、あらかじめ決めた運用期間が過ぎると出資者に出資金を返還する。ケネディクスにとっては資金調達の裾野が広がる利点があり、数年内に運用資産を100億円程度に増やす計画だ。
 不動産運用のロードスターキャピタルは11月中旬、京都市内の町家を対象とした投資資金をCFで集めた。1口1万円で集め、町家を宿泊施設に改装して運営する事業者に貸し付ける。貸付先からの利払い収入を個人に還元する。利回りは年5%を予定している。
 同社は10月にも東京都中央区銀座の商業ビルなどへの投資案件として4億50万円をネットで募集。8日間で1075人から資金を集めた。
 個人が比較的少ない資金で不動産に投資する手段としては不動産投資信託(REIT)もある。ただ、最低投資額が10万円を超えるものが多い。CFは手軽に小口投資できるとして、個人投資家に魅力的に映るようだ。
 ただ、CFの仕組みによる不動産投資は運用期間中に出資したお金を原則、引き出せないことが多い。集めた資金で投資した不動産が出資者に分からない場合がある点も注意が必要だ。