2017年12月6日水曜日

ミサワホームが宿泊施設参入 京都にホテル開業

ミサワホームは宿泊施設事業に参入する。築33年のマンションを改築し、12月中にホテルとしての運営を始める。集合住宅を所有する不動産オーナーに対し、建物を宿泊施設にして再活用することを提案していく。2018年6月に施行される住宅宿泊事業法(民泊法)に備え、自社グループが保有する不動産も宿泊施設として対応できるようにする。
 不動産オーナーから建物を一括して借り上げ、宿泊施設にする。ミサワホームが企画から施工、運営までを担う。ホテル従業員の管理などは社外の運営会社に委託する。
 第1弾として京都・嵐山に宿泊施設を開業する。鉄筋コンクリート造の3階建ての集合住宅を約6カ月かけて改築した。1階部分にフロントを造ったほか、エレベーターを新設した。部屋数を約半分に減らし、1部屋あたりの大きさを広げて3~4人での宿泊客の需要を取り込む。民泊仲介サイト上で集客し、民泊需要も見込む。
 ミサワホームは1987年から05年にかけて、関連会社が全国で約10カ所のホテル施設を運営・管理していた。だが経営が悪化し、リゾート事業からは完全撤退した。国内の住宅市場が縮小傾向にあるなか、不動産オーナーの収益源の確保のため再参入を決めた。
 今後は子会社が保有する約10棟200戸の集合住宅物件のうち、80戸を民泊施設などにして自社でも宿泊事業を強化する。入居者とは長期賃貸契約を結ばずに、マンスリー契約に切り替えることで、民泊法施行後柔軟に対応できるように準備を進める。

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