(公財)日本賃貸住宅管理協会はこのほど、2016年度下期(16年10月~17年3月)の賃貸住宅市場景況感調査「日管協短観」を発表した。入居率、来店数、成約件数、滞納率などについて、同協会会員へのアンケートをもとに業況判断指数(DI値)を算出。今回は190社から回答を得た。
16年度下期のDI値調査結果は、反響数が全体的に下降。特に、電話やメールが大幅に下降した。また、成約件数、成約賃料がともに下降したため、賃貸仲介等の売り上げも大幅に下降している。入居条件のフリーレントは上昇。
反響効果は、全体では「変化なし」の割合が約半数に。前年同期より、ポータルサイト、自社誌が下降した一方、情報誌や看板はやや上昇した。
反響数については、全体では「増加」の割合が高く、媒体別ではメールの割合が最も高く5割超に。
反響数については、全体では「増加」の割合が高く、媒体別ではメールの割合が最も高く5割超に。
成約件数では、全体で賃貸の「増加」割合が高く、売買では「変化なし」が約半数となった。DI値は賃貸、売買ともに下降しているが、特に賃貸での下降幅が大きかった。全体的に賃貸の反響と連動して動きが鈍く低調で、成約件数が減少。「特に、首都圏の成約件数の落ち込み方が大きいのが要因」としている。
成約賃料は、全体では「変化なし」の割合が約半数に。DI値は賃貸、売買ともに下降しており、特に1R~1DK、1LDK~2DKが大幅に下降した。
成約賃料は、全体では「変化なし」の割合が約半数に。DI値は賃貸、売買ともに下降しており、特に1R~1DK、1LDK~2DKが大幅に下降した。
売り上げについては、全体的に「変化なし」の割合が高く、賃貸仲介では「減少」の割合も高かった。DI値は、賃貸仲介、付帯商品(保険等)の売り上げが大幅に下降。建築売り上げ(紹介料含む)、売買手数料はわずかに上昇した。
入居率は、委託管理では首都圏が最も高く、サブリースでは首都圏、関西圏の入居率が高かった。委託管理とサブリースを比較すると、サブリースが全エリアで2~4%程度高いという結果に。
入居条件については、全体ではフリーレントの「増加」の割合が高く約6割を占めた。「フリーレントは賃料の実質的な値下げだが、名目上は上がらないことから、借り主、貸し主双方に勧めやすいため、結果として増加したものと思われる」と推察している。
入居条件については、全体ではフリーレントの「増加」の割合が高く約6割を占めた。「フリーレントは賃料の実質的な値下げだが、名目上は上がらないことから、借り主、貸し主双方に勧めやすいため、結果として増加したものと思われる」と推察している。